【明治安田J1リーグ】北海道コンサドーレ札幌 1-0 柏レイソル(12月8日/大和ハウス プレミストドーム)
日本中から愛された“名将”はラストマッチを笑顔で終えた。北海道コンサドーレ札幌からの退任が発表されたペトロヴィッチ監督は、最終節に勝利した試合後にファン・サポーターに向けて挨拶すると、スタジアムには大きな感謝を表現する拍手の音が鳴り響いた。
今季、J1で最下位となり、J2降格が決まっていた札幌は、第38節の最終節にホームで柏レイソルと対戦。開始5分で挙げた近藤友喜の殊勲の1点で逃げ切った。
4日に退任が発表された指揮官のラストマッチを勝利で飾ると、クラブはスタジアムに詰めかけたファン・サポーターに対してセレモニーを開き、三上大勝代表取締役GMや、来季から新社長に就任することを発表した石屋製菓代表取締役社長・石水創氏が挨拶した後、ペトロヴィッチ監督が大きな拍手に包まれながらピッチ中央へと登場した。
2018年に監督に就任した当時からの映像が大型モニターで映し出された後、“ミシャ”の愛称で親しまれた指揮官はファンの前で挨拶し、「31年間、監督として仕事をしていますけど、この7年間が私にとっての一番の素晴らしい時間だった」「(札幌というクラブ、選手たち、パートナーのみなさん、そして応援してくれたサポーターの)みなさんは私にとって一生忘れることのできない、宝物のような存在です」「この札幌が私にとっての故郷。またいつか札幌を訪ねに来る」といった感謝にあふれる言葉を伝えていた。
遡ること18年前、2006年に来日してサンフレッチェ広島の指揮を執り、2008年にJ2優勝で初のタイトルを獲得してから、国内における「優勝」経験は浦和レッズを率いて2016年のリーグカップ戦を制した2回しかない。それにも関わらず、ミシャは愛され続けた。