【ブンデスリーガ】ヴォルフスブルク 4-3 マインツ(日本時間12月8日/フォルクスワーゲン・アレーナ)
まるでレーザービームだ。マインツのMF佐野海舟が正確無比な低弾道フィードを左サイドに届けた。一発で局面を打開したサイドチェンジを解説の太田宏介氏も絶賛している。
佐野が攻撃面でも光るものを見せたのは、ヴォルフスブルクと対戦した第13節の77分のことだ。ロングボールが飛び交い、両チームによるセカンドボール争いが繰り広げられる中、佐野が右サイドのハーフウェーライン付近でこぼれ球を回収した。すると、右足でボールをトラップし、即座に右足をシャープに振る。背番号6から放たれたボールは、腰の位置くらいの高さを保ったまま飛んでいく。左サイドのタッチライン沿いに立つMFフィリップ・ムウェネの左足にピンポイントで届いた。
ヴォルフスブルクがメインスタンド側に密集して圧力を掛けてきていた状況で、マインツは佐野の低弾道フィードによってプレスから解放され、その後にバックスタンド側を起点に深い位置への進入に成功したのだ。
解説の太田氏は思わず「良いフィード」という声を漏らし、「ドルトムント戦ではファーストタッチが浮いた中での左足でのフィードでしたけど、結局それが起点になって3点目が生まれていますし、逆足も蹴れるんだと思いましたね」と、第10節ドルトムント戦でのプレーにも言及しながら佐野のフィードを絶賛した。また、視聴者もABEMAのコメント欄で反応。「うんま」「良いね」「すばらしいフィード」「佐野は判断が鋭いな」「良いフィード過ぎた」と盛り上がりを見せた。
高精度フィードで攻撃面でも優れた能力を披露した佐野は、11分に鋭いインターセプトで先制点の起点になっており、攻守に大車輪の活躍だった。しかし、マインツは83分と90 + 4分に失点を喫して逆転負け。チームは4連勝を逃した。ただ、欧州挑戦1年目で開幕から全試合先発中の日本人MFは、第12節終了時点でリーグ4位のデュエル勝利数を叩き出すなど、ドイツの地で勇躍している。
(ABEMA/ブンデスリーガ)