シャイで謙虚なドクター雀士が、野望を口にした。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」12月12日の第1試合は赤坂ドリブンズ・渡辺太(最高位戦)がトップ。中盤まで僅差の競り合いが続いていたゲームを中盤の跳満で抜け出し、その後は高い守備力を活かして逃げ切った。個人成績でも上位に浮上し、試合後はMVPを狙うと宣言した。
この試合は東家から渡辺、TEAM雷電・本田朋広(連盟)、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)、BEAST X・菅原千瑛(連盟)の並びで開始。序盤は四者のつばぜり合い、大物手が出ないシビアな展開が続いた。均衡が破れたのは東4局、まず菅原が6000点をツモ。1本場となり、今度は渡辺が本田から6400点をアガってトップ目に立った。その本田が次局に岡田から満貫をアガり、三者によるトップ争いが展開された。
ドクター雀士の辣腕ぶりが発揮されたのは南2局だ。マンズのリャンメンターツを払い、押し寄せるピンズを集めて、清一色をあっという間にテンパイした。待ちは3・6筒。打点は十分、待ちもまずまず。ここで渡辺はそっと息を潜め、ライバルから打ち出されるのを待つ。「読まれにくい清一色が入ったのは本当にツイてました」と後に語るほどの静かな跳満テンパイ。岡田の手の内から3筒が打ち出されるまで、そう時間はかからなかった。清一色・一盃口の1万2000点が成就。このリードを活かして渡辺は逃げ、オーラスは2着目の本田のツモで少しヒヤリとしたものの逆転されるには至らず、個人6勝目を挙げた。
試合後のインタビューはやや照れながら「かなり恵まれていると思う」といつもの謙虚な回答。最後の本田のアガリには「一発か裏ドラ条件ならリーチしてくると思っていたので、置かれた瞬間は『やられた!』と思いました。おこぼれトップということで、一安心でした」。決定弾の跳満については「筒子が押し寄せて来て、何も目立つことなく、という感じでした。(相手は)清一色が入っているとは思わないと思います」。
個人成績はこれでセガサミーフェニックス・醍醐大(最高位戦)に次ぐ2位に浮上。こうなればタイトルの期待も膨らむ。MVPについては「もうちょっとレギュラーシーズンで活躍したいという気持ちがあった。自分の持ち味も出して、結果も付いてきているので、うれしいなと思っています。もちろん、MVP目指してます!」と頼もしい回答。ファンも「謙虚やー推したくなるわw」「太さんトップおめでとう!!」「にくいつよい!」「がんばれふとし!」とエールを投げかけていた。
【第1試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・渡辺太(最高位戦)4万1700点/+61.7
2着 TEAM雷電・本田朋広(連盟)3万4400点/+14.4
3着 BEAST X・菅原千瑛(連盟)2万9900点/▲10.1
4着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)-6000点/▲66.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)