■元従業員、破産は「リモートで説明だけ。1時間もしないで終わった」
倒産が続く脱毛業界においても、大手だったアリシアクリニックの破産は大きな衝撃となった。実際に看護師として働いていたアカリさんは、どのようにして破産を知ったのか。「破産を知ったのはみなさんと同じ10日当日。細かく言うと11時に破産手続きが行われたが、我々は1時間前の10時から説明会がリモートで行われた。全員リモートで参加していて、理事長の方と弁護士の方と複数名の方だけ映像で確認できて、我々全国の院はそのままリモートで話だけを聞くという形で説明を受けた」という。
突然、解雇になったが保障らしいものはない。「保障、給料は会社がいろいろ売ったりしても用意ができないので、立て替えの手続きをするしかないという話だった。解雇予告手当も出ない・出せないということだった。(給料は)11月分までは支払われてはいるが、12月末に払われるものはもう出ないと聞いている」。
大手だけに、破産の前には兆候やうわさが入りそうなものだ。「今年の5月くらいに減給があったり、福利厚生の見直しがあった頃に、『もしかして経営がやばいのかな』といううわさはがあったが、根拠やうわさの出所もはっきりしなかった。やはり我々従業員は、大手だし、広告もそのまま続いているし、患者様もいらっしゃるので、きっとこのまま続いていくのかなという感じ」だった。
前触れもない破産の通達に、従業員たちはどう反応したのか。「本当に驚きという感じ。9日の夜、終業の頃くらいに、明日10日、全院休業になるという通達と、公休だったり有休を取っている従業員も、全て配属院に出勤するようにという伝達があった。それも緊急カンファレンスが行われるという話で、詳しくは聞かずに出勤した。ちょっといつもの出勤時間より早めに行って、そうしたら破産手続きを行うという話になった。説明会自体も1時間ないくらいで終わってしまった」。全国で従業員は一斉に解雇となり、アカリさんはまだ再就職先を見つけられていない。
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