悔やんでも悔やみきれない、痛恨の瞬間だ。32周目、逆転優勝を狙うNiterra(#3 MOTUL Z)が、フルコースイエロー(FCY)の解除直前にまさかのスピン。出鼻がくじかれた状況に、チームガレージで走行を見守っていたメンバーも膝から崩れ落ちた。
三重県の「鈴鹿サーキット」で開催されたスーパーGT最終戦 決勝(第5戦 延期分)。12月13日放送の『ABEMA SUPER GT ダイジェスト』では、レース再開直前のアクシデントがピックアップされた。
この日、予選7番手からスタートしたNiterra(#3 MOTUL Z)は、序盤から好調な走りを見せると、2番手まで順位を上げ、トップを走るau TOM'S(#36 GR Supra)を猛追していた。しかしレース中盤、全車が80km/h以下の安全走行が義務付けられるフルコースイエロー(FCY)が発令されると、首位争いは一時お預けとなる。
そして迎えた32周目、3号車のドライバー三宅淳詞にとっても待ちに待ったFCYが解除。誰しもが激しい首位争いが再開すると思われた……その瞬間だった。実況のサッシャ氏「さあ解除です。2…1…」がカウントダウンを読み上げた直後、スタートダッシュを計った3号車がまさかのスピン。
これにはサッシャ氏も「あー!!Niterraスピン!三宅ー!」と声を荒げ、ガレージで見守っていたチームも「あー」と声をあげながら膝から崩れ落ちた。ファンからも「やってもうたああああ」「二テラぁ〜」「あ〜涙」と悲痛な声が溢れた。
グリップの効かない冬の冷えた路面が3号車に牙を向く。わずか一瞬の判断ミスが命取りとなり、3号車は一気に6位まで後退した。逆転優勝が見えていただけに、あまりに無情な結末となった。
(ABEMA『ABEMA SUPER GT ダイジェスト』/(C)GTアソシエイション)