パワフルでかつ電光石火の先制点だった。クリスタル・パレスに所属するFWジャンフィリップ・マテタが、GKディーン・ヘンダーソンからの特大ロングフィードを受け取ると、相手の厳しいマークをモノともせずネットを揺らした。日本代表のMF鎌田大地の同僚が見せた圧巻のゴラッソに、ファンがSNS上で盛り上がっている。
注目のシーンは、クリスタル・パレスがアウェイで戦ったリーグカップ戦のカラバオカップ準々決勝、アーセナル戦の4分のことだ。GKヘンダーソンが右足を大きく振って前線にロングフィードを蹴り込んだ。ボールは山なりの軌道を描いてハーフウェーラインを越えると、約50m先にいたマテタの元へ。背番号14はボールが落ちてくる前に自身をマークしていたアーセナルのDFヤクブ・キヴィオルに体をぶつけてバランスを崩させると、入れ替わるようにして背後のスペースに抜け出した。そのままバウンドするボールを胸でコントロールしながらボックス内に持ち込み、追走してきたキヴィオルを右手でブロックし、左足でゴールマウスの右に流し込んだ。GKからの1本のパスでゴールをこじ開けてみせたマテタは、ドヤ顔で特大ガッツポーズを見せた後、雄叫びを上げながらコーナーフラッグを飛び蹴りして感情を爆発させた。
解説・川勝良一氏は「やっぱりマテタに先に体を入れられたらどうしようもないですよね」とフランス人FWのフィジカルについて言及し、「右腕でキヴィオルをブロックして、最後のところまで間合いを維持しました」と、身体の使い方の巧さを称賛した。
192cm88kgの体躯から生まれたゴールに、ファンもSNS上で大盛り上がり。「マテタはやっぱ厄介な選手やな~」「屈強すぎるマテタ!!」「マテタのパワーえぐい」とフランス人FWの力強いフィニッシュワークに驚愕している。
クリスタル・パレスはキックオフ直後に先制したものの、54分、73分、81分にFWガブリエウ・ジェズスにゴールを奪われハットトリックを献上。85分に1点を返したものの、反撃はここまで。2-3で敗れ、ベスト8進出とはならなかった。
(ABEMA de DAZN/カラバオカップ)