本作も含めて、今年2024年は大河ドラマ『光る君へ』、『外道の歌』と話題作に出演。いい形でアニバーサリーイヤーを締め括れている。「10年はあっという間でした。学生時代は学業との両立もあったので一生懸命。今も一生懸命さは変わっていないので、時間の流れは本当に早いです」と実感を込める。
第18回ニコラ モデルオーディションでグランプリを受賞したのが12歳の頃。モデルになるためではなく、俳優になるためにエントリーしたのがきっかっけだ。
「私は学校でも目立たず、いつも端っこにいるような子でした。小さい頃からとにかく自分の事が嫌いで、ずっと違う人になりたいと思っていました。テレビや映画を観ていく中で俳優業という仕事を知って、周りに『女優になりたい!』と言い続けていたら、ニコラのオーディションを見つけて来てくれたんです」
栗山千明、新垣結衣、川口春奈…。ティーン雑誌『ニコラ』から巣立った俳優は多い。南も映画デビュー作『幼な子われらに生まれ』(2017)で高く評価され、映画初主演作『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(2018)では数々の映画賞を受賞。ニコラ専属モデルが映画賞を受賞したのは初の快挙だった。
夢と現実には少なからず乖離が生まれそうなものだが、南は「それが全くなくて、最初から一つ一つの全てが楽しかった」とデビュー作の段階で天職だと実感。「自分ではない誰かになれるのは凄く楽しい。別人を演じている時は自分の事について考えなくて済む。それがとても楽でした。自分とかけ離れたキャラクターだったらより一層楽しむことが出来る」