娘の絵に支えられた10年「パパは一人じゃないよ。泣くな。頑張れ」
家族で住むために建てた家に一人で暮らす高橋。この10年の孤独を支えたものは、娘が描いた絵だ。
――この絵はなんですか?
高橋:これを支えに生きてきたというか。これは(娘が)出ていく前に“パパにメッセージ”“パパは一人じゃないよ。泣くな。頑張れ”って。娘が描いてくれた絵。
――10年間そのままにしてきたんですね。
高橋:まんまです。よく消えなかったなと。変な話、1時間に1回は思い出すよ。あれ?本当に俺結婚してたっけ?とか。あれ本当に子どもいたっけ?って思う瞬間があるんですよ。その時は絵を見て確認するというか。励ましになります。
事務所に届いた娘からのメール…そして再会へ
「娘にいつか会える」。そう信じていた高橋のもとに届いたのは1通のメールだった。
高橋:こんなことあるんだなと思ったけど、ちょうど10年目の2024年3月23日に事務所のメールを開いたら、娘の名前でメールが来てたのよ。「これなりすましかな?」と思ったけど、「お元気ですか?」みたいな、他人行儀なメールだったけど。「その後、会ってませんけど」みたいな。そして東京でちょっと暮らしてみようかって。
――会えたわけですね。
高橋:会えた。
――どんなふうに過ごしたんですか?
高橋:ちょうどここにソファあるんだけど、ここに布団を敷いて、とりあえず寝てたよね。
――自分の子どもだって認識できたんですか?
高橋:認識できないよね。駅で待ち合わせしたんだけどさ、声かけられても、「ああ、君そう?」みたいな感じで。
「奇跡続いている」THE 虎舞竜の再始動

