母国ベネズエラを出発し、徒歩で進んだ距離は約7万5000km。アメリカへ渡ることを夢見て、メキシコ・ティファナにやってきた27歳の男性が、入国可否を決定する面接に臨んだ。犯罪歴を持つ彼に、入国許可は下りるのか……。運命の瞬間に密着した。
1月18日、東野幸治とあのちゃんがMCを務める番組『国境デスロード』#7が、ABEMAにて放送された。『国境デスロード』は、世界各国にある国境を命がけで越える人々の生活に密着する、ドキュメントバラエティ。本番組の企画・総合演出を手がけるのは、『不夜城はなぜ回る』(TBS系)で知られる、大前プジョルジョ健太ディレクター(以下、プジョルジョD)。プジョルジョDが各国の国境地帯に赴き、なぜ人々は危険を冒しながらも国境を越えなければいけないのか、その真実に体当たりで迫る番組だ。
最重要政策のひとつに不法移民対策を掲げる、アメリカのドナルド・トランプ次期大統領。大統領就任式が1月20日に迫り、移民を取り巻く状況が大きく変わろうとしている。そんななか、今回プジョルジョD が歩んだのは、“トランプの壁 突破デスロード”。大統領選挙直前の2024年7月、メキシコ側にある国境の街・ティファナを訪れ、ベネズエラ移民のダニエルさん(27歳)に密着取材を行った。アメリカ行きを目指すダニエルさんが利用していたのは、アプリを用いたアメリカへの亡命申請制度「CBP One」。入国審査を受けるにはアプリで抽選をしなければならないのだが、当選確率はわずか0.6%。ダニエルさんは5ヶ月間ティファナに滞在し、ようやくチャンスを掴んだのだった。
「月収800円」ベネズエラで進むハイパーインフレ…貧困に苦しむ国民たち

