【写真・画像】27歳妻子持ち男性、アメリカ駆け込み移民の瞬間に密着「昔、不法入国がバレて強制帰国させられた」犯罪歴発覚でGPSをつけられ 3枚目
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 入国可否を決定する面接審査は、明日の午前5時。それまでの間、プジョルジョDはダニエルさんと行動を共にしながら、インタビューを行った。半年前に母国ベネズエラを出発し、7カ国、距離にして約7万5000kmを徒歩で進んだというダニエルさん。「朝から晩まで毎日12時間歩き続けた。ジャングルも抜けた。ジャングルにはたくさんの人がいたけど、何人かは亡くなった」と、ここまでの過酷な道のりを振り返った。

 「なぜベネズエラからアメリカに?」という質問には「ベネズエラの最低賃金が月収800円(5ドル)。車の整備士だったけど、月収800円じゃ何も買えない。経済崩壊で普通の生活が失われた」と返答。ベネズエラでは深刻なハイパーインフレが進んでおり、多くの国民が貧困に苦しんでいる。家や車を売って用意した1500ドル(24万円)を手に、ベネズエラを出発したダニエルさんだったが、途中でお金が尽きてしまい、道路で食べ物を売ったり、荷物運びをしたりと、道中で仕事もしながらなんとかたどり着いたようだ。

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 しかし、これだけ大変な思いをして入国審査に漕ぎつけたとしても、面接で落ちてしまう可能性もある。ダニエルさんの不安の種となっていたのが、過去の犯罪歴だ。「昔アメリカへ不法入国を試みて、貨物列車の上に800人の移民と乗った。バレて強制帰国させられた」と打ち明けたダニエルさん。不法入国を試みた理由については「ベネズエラは国民が海外へ行かないように、パスポートの更新をしてくれない」と語った。

犯罪歴が見つかり2日間拘束 GPSを義務付けられ…
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