■「社員と飲むと“内定に近づく”は大きな誤解」
LoveMA(ラブマ)の調べによると、リクラブ(リクルートラブ)で出会ったきっかけは、インターンが46%(44人)、会社説明会が29%(26人)、面接が13%(12人)、そしてOB訪問が11%(8人)だった。OB・OGと何度も連絡を取り、「親身に協力してくれる姿にひかれた」との声もある。
トイアンナ氏は、「会社員側にOB・OG訪問のメリットがない」といい、「断ると会社に傷がつく。タダで引き受けないといけないが、会社から手当が支給されるわけでもなく、時間外のサービス残業になる。『わざわざしたい大人』となると、良からぬ人の割合も増える」。
会社によっては「OB・OGを専任で指名して、業務時間として割り当てている」といい、「サービス残業的にさせてしまうと、悪用されやすい。性犯罪だけでなく、『お前の個人情報を持っている』と闇バイトに加担させる可能性もある。OB・OG訪問を業務化してしまうのは防止策になる」と提案する。
また、学生側にも「社員と飲むと内定に近づく」といった大きな誤解があるという。「『人事と飲んだから、一次面接をスキップしてもらえるかも』と期待が働く。実態はそうではなく、メリットがないのに飲みに行きたいかは考える必要がある」。
音喜多氏は、むしろ「飲みの場がマイナスになる場合もある」と振り返り、「給料や福利厚生を根掘り葉掘り聞かれて、あまりにもあからさますぎて、バツを付けて人事に渡した」とのエピソードを明かす。
■「日本はどうしても接待の土壌になる」
