■「日本はどうしても接待の土壌になる」

トイアンナ氏が見聞きした情報
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 コラムニストの河崎環氏は、「外資企業におけるお酒文化と、日本企業の“飲みニケーション”は、似て非なるものだ。外資ではリラックスさせるためにシャンパンを開けるが、日本の場合は『気持ちも服も脱いじゃおう』と、どうしても接待の土壌になる」と考察する。

 トイアンナ氏は「大企業は人口が多いため、一定の確率でバカが生まれてしまう。そこにどれだけ処分を下せるかが肝だ」と語る。「握りつぶす会社も多いだろう。たくさん報告が上がっていても、左遷すらしないとなると、社内で『やっていいんだ』という風潮が生まれる。社内腐敗を許さない態度が求められる」。

 選択肢があることが重要だと、音喜多氏は考える。「飲み会に行かなくても、出世には影響しないとなるといい。飲み会の場でしか話せない人もいるし、それで営業案件を取る人もいる。ただ、行きたくない人は行かなくていい風土は作れる」。

 かつて「喫煙所コミュニケーション」を嫌っていたと回想しつつ、「『喫煙所で決まったことを会議で出さないでくれ』と言ったら、徐々に変わっていった。飲み会に行かなくていい選択肢を作って、出世に影響しないと定めることが大事だ」と説く。

 世代間のギャップもありそうだ。河崎氏は「Z世代は、飲み会自体を経験したことない人が多い。その人たちが、学生から就活を経て、『社会人は酒を飲まないと本音を言わない』と誤解して社会に出るのはおかしい」と心配する。

 こうした状況を変えるには、「大人の側が改めないとダメだ」といい、「『今までこれでやってきたし、そういうものだ』ではなく、参加しなかった人にも申し送り事項がされるような、透明性のあるコミュニケーションにした方がフェアではないか」と述べた。

(『ABEMA Prime』より)

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