将棋のプロ編入を目指す西山朋佳女流三冠(白玲、女王、女流王将、29)が1月22日、大阪府高槻市の関西将棋会館で試験最終局に臨んでいる。西山女流三冠はこれまでの試験成績を2勝2敗とし、女性初の四段昇段に王手をかけている。試験官・柵木幹太四段(26)との注目の一局は、後手の西山女流三冠が三間飛車を志向した。
勝てば合格、負ければ不合格の運命の大一番。本局で後手番を持つ西山女流三冠は、得意の三間飛車に構えた。試験官を務める柵木四段は、急戦模様を見せてから持久戦へと展開。長い戦いが見込まれている。
将棋の「女流棋士」と「棋士」は制度が異なる。養成機関の奨励会を突破すれば性別を問わず四段に昇段し棋士となるが、これまでに女性での達成者はいない。西山女流三冠は2019年10月~翌年3月に行われた第66回奨励会三段リーグ戦で14勝4敗の好成績を収めるも、プロ入りの規定上位2枠に届かず四段昇段を逃していた。
奨励会を経ずに棋士になれる道として「編入試験」が設けられており、棋士を相手に「直近で10勝以上、勝率6割5分以上」の成績を挙げると受験資格を得ることができる。現行制度での過去の受験者は4人。2022年に福間香奈女流五冠が女性として初めて挑戦したが、3連敗で不合格だった。通算5人目の受験者となった西山女流三冠は、これまでに2勝2敗と悲願達成へ“王手”をかけている。
注目の一戦を制し、夢の扉を開けることができるか。ABEMAで解説を務める佐々木慎七段(45)、編入試験制度化前の受験合格者でもある瀬川晶司六段(54)は、昼食休憩を前にした局面を「互角の範疇」とコメント。柵木四段の選択で大きく将棋の性質が変わる局面を迎えており、今後の進行から目が離せない。
本局の持ち時間は各3時間。
【昼食の注文】
柵木幹太四段 黒毛和牛のおうどん
西山朋佳女流三冠 名物とり天温玉ぶっかけ
【昼食休憩時の残り持ち時間】
柵木幹太四段 2時間7分(消費53分)
西山朋佳女流三冠 2時間13分(消費47分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)





