■日本は“高齢化先進国”専門家「ニーズが顕在化して先回りしやすい」

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 シニアビジネスに詳しい東北大学の村田裕之特任教授は“高齢化先進国”である日本だからこそ「ニーズが顕在化して先回りしやすい」と語る。これからもエイジテックの市場拡大は見込めるとし「世界のエイジテック市場は2.7兆ドル(400兆円以上)」と予測。「自動車に代わる日本の主要産業になる」とまで期待をかける。李氏もCESにおけるエイジテックの盛り上がりは「かなり高齢者に特化した展示が多かった」と実感した。

 数々の事業を手掛けてきた近畿大学・情報学研究所所長の夏野剛氏は、高齢者向けサービスの普及におけるハードルを指摘。「このあたりのテクノロジー周りは意外と難しい」とし、「最初にアーリーアダプターに使ってもらい、フォロワーが続くというプロセスを取るが、エイジテックものは最初からアーリーアダプターがなかなか見つからない。人間は歳を取ると、新しいものを入れるのを嫌がるからだ。そこの壁をどう飛び越えるか。メガネなら老眼鏡的なものは、スーパーでは1000円で簡易老眼鏡が売っている。これを乗り越える付加価値をどう作るか。若い世代向けの商品を開発するより、はるかに壁が高い」と述べていた。
(『ABEMA Prime』より)
 

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超高齢社会の副産物?エイジテックに熱視線
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