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 「国際移民day」の挑戦が失敗に終わり、ペレス家の多くの人々は、通過率0.6%の亡命申請に望みをかけることにしたようだ。しかしそんななか、ペレス家最年長のガブリエルさん(34歳)は「不法入国を考えている。ちょっとマフィアとのコネがあってね」と告白。この地域では古くからコヨーテと呼ばれるマフィアが国境をコントロールしており、彼らに大金を払うことで、不法入国が可能となる。実はガブリエルさんの妻は、コヨーテを頼り、一足先に渡米。夫婦の全財産をつぎ込んで用意した3000ドル(約46万)をコヨーテに支払ったが、妻一人分のお金しか捻出できず、ガブリエルさんはメキシコに残ることになったのだという。なお、ガブリエルさんが不法入国する際にコヨーテへ支払うお金は、妻が現地で用意する予定だそうだ。

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 妻と同じコヨーテを利用し、不法入国を考えているというガブリエルさん。「僕なんかが亡命申請に通るはずがない」と言い切るガブリエルさんに、取材スタッフは「過去に問題があったの?」と尋ねた。するとガブリエルさんは「めっちゃある」と苦笑い。「元々ベネズエラで新聞記者をしていて、政府と移民の抗争を取材したら捕まった。大統領を批判する記事を書くのは絶対に許されない国」と、独裁的なマドゥロ政権下のベネズエラで、逮捕された過去を打ち明けた。

「懲役128年」移民男性が祖国に帰れない理由
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