日本時間1月26日まで開催された2025年の世界ラリー選手権（WRC）初戦の舞台はモナコとフランス。WRCで最も長い歴史を誇る「ラリー・モンテカルロ」の熱狂のなか、過去9勝を誇る“モンテの覇者”がベストタイムを刻む激走を見せたが、中継が捉えた圧巻の光景が注目を集めた。
競技初日デイ1は、モナコ中心部のカジノ広場でセレモニアルスタートが行われ、日没後に3本のナイトステージが続く。夜間で視界が悪いうえ、寒冷期、そしてフランス南部の山岳地帯ということで、路面が滑りやすく非常に難しいコンディションだが、各ドライバーとも持てる技術を駆使して駆け抜けてゆく。
このステージで印象的なのは、観客の熱狂ぶりだ。実況や解説者は、「観客が発煙筒とか花火とかを観客があげまくるんです」「モンテ名物ですね」「（発煙筒の）煙で前が見えにくい」などと説明。さらに度を超えた観客はコース脇ギリギリまで立ち入ってくる。しかし、そこは熟練の超一流ドライバー。走行しにくいだろうが、まったくお構いなしである。
そんななか、初日のSS1とSS2で連続トップタイムを叩き出したのがトヨタのセバスチャン・オジエ。2024年は出場した10戦中3勝をあげた41歳の大ベテランは、2025年もパートタイムでの出場となるが、今大会で前人未到の「モンテカルロ10勝」をあげた。WRCで最も長い歴史と伝統を誇るモンテカルロにおいて、自らとトヨタにとって今季初優勝を成し遂げたレジェンドの圧巻光景であった。
（ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2025』／(C)WRC）
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