■症状には大きな個人差「“放っておいて”と言う人も」 スムーズな声掛けは
張氏は前身の会社を2020年に立ち上げ、女性の健康課題解決をテーマに活動してきた。そんな中、「当事者支援よりも、まず管理職や周囲の理解を促したい」との要望を受け、「やはり体験が一番早いと、2024年秋から生理痛体験を始めた」という。セミナーに参加した男性からは、「想像以上の痛み。これに耐えながら働いている女性を尊敬する」「寄り添いやすくなった」といった反応があるそうだ。
「生理痛体験」の痛みについて、笑下村塾代表のたかまつななは「普段の生理痛のほうが弱く、こんなに痛い人もいるんだと感じた」とコメント。タレントのあおちゃんぺは「普段の生理痛のほうが痛い。内臓をぎゅーっとされているような痛みが一日中続き、吐き気もする。ひどいと立ち上がれず、ベッドから出られない人もいる」と説明しつつ、「落ち込む人やイライラする人、声をかけたほうがいい人・かけないほうがいい人がいる。女性も『ホルモンの問題だから仕方ない』ではなく、声をかけてくれたら『思いやりだ』と受け取るなど、もう少し心掛けないといけない」と語る。
張氏は「“放っておいて”と言う人に、わざわざ声をかけることはない」と考えている。「休みを希望された時に、まず『言いづらいことを相談してくれてありがとう』と、お礼を言うといい」「症状には個人差があり、プライベートなことでもある。『痛いの?大丈夫?』ではなく、『業務上サポートできることはありますか?』と、仕事にフォーカスしたコミュニケーションを取ると、スムーズになる。痛くて救急車で運ばれる人もいれば、『頑張りたい』と思う人も居る。上司としては、仕事にどう向き合いたいかを聞き、フォローするのが大切だ」と推奨。
その上で、「ただ、業務を任せっぱなしにすると、周囲にしわ寄せが来てしまい、『権利の乱用だ』と言われてしまう。当事者側のセルフケアや上司との調整など、双方の歩み寄りが大事だ」と述べた。
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