■趣味に生きる67歳、隠居を望む37歳 様々な「隠居」の捉え方
YouYou(ゆーゆー)おじさん(67)は、62歳でハウスメーカーを退職し、隠居生活は6年目だ。趣味は山登りと旅で、退職金でキャンピングカーを購入した。1日のスケジュールは、5時に起床し、家事と体操を行う。6時からのスロージョギングを経て、7時に朝食など。8時にYouTube編集・ブログ作成、10時に韓ドラ鑑賞、12時に昼食と過ごして、午後は家庭菜園・ボランティア活動・家事などに取り組む。そして22時に就寝する。
定年退職時の預貯金は1700万円(退職金含む)あったが、当時の生活費が月40万円程だったため、「これでは生活できない!」と、生活費の見直しと節約生活を行った結果、現在は月20万円ほどに。預貯金・年金・つみたてNISAで隠居生活を送っている。
ここ数年間を「退職前後は『仕事しないと生きていけない』と考えていたが、なかなか就職できず、節約を始めた。つみたてNISAを始めて、『なんとか生活できる』と隠居生活を始めた」と振り返る。「仕事人間だったため、最初は趣味もなかった。図書館へ行ったり、市民センターのコンサートを見たりしたが、飽きてしまい、『自分で動かなきゃ』と感じた」。
これから先の人生は、「本当に自分がやりたいことを見つけて、やっていきたい」といい、そのための「社会との関わり」が重要だと述べる。「孤独はもう全然感じない。やりたいことは次々出てくるし、ボランティアの人付き合いで、またやりたいことが見つかる」。
37歳のシュウさんは、40歳での隠居生活を目指し、介護職でフルタイム勤務している。理想の隠居生活は、7時に起床し、白湯を飲む。その後は、8時に朝食(玄米&味噌汁)、9時に散歩、11時に読書と過ごす。午後は12時に昼食(玄米&味噌汁か麺類)、13時に図書館で読書、17時に夕食(玄米&味噌汁か麺類)、19時に入浴、21時に読書・動画鑑賞をして、23時に就寝するといった内容だ。
現在は“プレ隠居”として、月の生活費を10万円以内に抑え、ごはんは基本「玄米・味噌汁」、趣味はお金がかからない散歩・読書などを心掛けている。
なぜ、若いうちの隠居を望むのか。「去年、仕事でいろいろあり、離婚やマイホーム売却も経験した。精神的に追い込まれていた時期に、20代で隠居した人の本を読み、憧れて実践するようになった」。目指すのは「刺激の少ない生活」だ。憧れの人物は「週2回ストレスなく働きながら、年収90万円で、東京で自由に生活している」といい、「こういう生活がしたい」と感じたという。
■“好きに働く”隠居「100%好きなことだから仕事か遊んでいるのかわからない」
