■子どもの万引き発覚 話し合いの後にまたも…その時どうする?
佐藤さんは、次男(当時小3)が2度の万引きしてしまった、という経験している。1回目の万引き発覚では、連日「ミニカー」を持って帰り、「友達からもらった」と話していた。さらに1000円ほどの「プリペイドカード」を持って帰ってきて、「使ったやつだからいらないってもらった」と話していたが、さすがにおかしいと問い詰めたところ、万引きを認めた。
1回目の対応としては、「怒らないから」と最初に付け加えて、自分の怒りを落ち着かせて理由を聞き、諭した。そして店へ一緒に行き、商品を返却して謝罪する。これにより、出来るだけ大事だと認識してほしかったという。
しかし、2回目の万引きが発覚してしまう。1回目からすぐにまた「ミニカー」が増えていることから、問い詰めたら万引きを認めた。2回目は、静かにキレている感じで、怒る対応をしたそうだ。怒った後に「お前が嫌いなわけじゃない。お前に正しく生きて欲しいと思って言うんだ」と伝えた結果、その後は万引きをしていない。
佐藤さんは「怒ってわからせるよりも、自分で気づいてほしい」との思いから、最初の対応を取った。「『盗むとはどういうことか』や『本当にやっても大丈夫だと思ったのか』と淡々と聞いて、『自分は悲しい』と伝えると、返すと言ってきた」。
再度万引きした際には、「ゆるくしすぎたと思い、いっぱい怒った」という。「1回目に考えさせたうえで、2回目に『やるととんでもないことになる』と感じさせた。相乗効果としてはいいが、もっと良い叱り方ができたかもしれない」と振り返る。
2度目の万引きでは「怒った後に、その理由とともに『お前ではなく“行動”が嫌だと伝わってほしい』と話した」として、「その後は真面目に、心を入れ替えたと思っている」と現状を明かす。
ネット掲示板「2ちゃんねる」創設者のひろゆき氏は、「片付けや食事を残すなど、“犯罪じゃないもの”はゆるくていいが、万引きのような“犯罪”は、二度としたくないと思うほど怒鳴りつけて、『怖いことだ』と植え付けないといけない」。佐藤さんの対応は「2回目もやさしいと、3回目をやっていたかもしれない。同じ過ちを繰り返す人には、恐怖を教えないと習熟しないのでは」と評価する。
親子カウンセラーの島谷留美氏は「万引きは犯罪なので、親は毅然とした態度で伝えたい」として、コツを紹介する。「『なんでやったの』と尋問すると、子どもは守りに入ってしまい、ちゃんとした答えを出さない。しっかり考えてもらい『どうしてかな』と聞くといい」。
もうひとつのポイントとして、「『犯罪だ』とはっきり叱った後に、子どもが何か言ってくる可能性が高い。それをしっかり聞くスタンスを親が持ちつつ、『これを続ければ、あなたの将来に傷が付く』と伝える」ともアドバイスする。
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