
主演中島健人、ヒロインをmiletが務める三木孝浩監督の映画『知らないカノジョ』が2月28日から公開される。恋に落ちてから8年が経ち、ベストセラー作家として仕事に忙殺されていた主人公・リク(中島健人)。妻のミナミ(milet)と喧嘩した翌朝、二人の出会わなかった世界が始まった――。「愛は”もしも”に試される」がテーマとなったファンタジック・ラブストーリー。主人公・リクの大学時代からの親友・梶原恵介役を演じたのは、桐谷健太。実際にプライベートでも親交が深いという中島と桐谷に、二人の関係性や本作への思いをインタビューした。
中島健人、桐谷健太は「おこがましいかなと思うくらい尊敬」

――今作でお二人は、先輩・後輩で親友という役柄を演じられました。お二人はプライベートでも仲良しだと伺っていますが、キャラクターの関係性と似ている部分、重なる部分はありましたか。
中島: とても似ていると思いました。きりけんさん(桐谷健太)のことは、仲が良いというのは、おこがましいかなと思うくらい尊敬しています。現場での立ち振る舞い、空気の作り方が素晴らしい人です。僕も将来、きりけんさんのようにカッコいい男になりたいと、ご本人にも伝えています。僕の人生のターニングポイントで、考えていることや悩みを共有させてもらっているリスペクトしている先輩で、リクとかじさん(梶原恵介)の関係性と重なる部分がたくさんありました。
桐谷: そういうことを言えてしまう健人の素直で真っすぐなところがいいですよね。健人と初めて共演したのは『ラーゲリより愛を込めて』でした。初対面なのに大笑いしながら話したのを覚えています。話しながら、お互いに心を開いている感覚がありました。そのときは、軍曹と一等兵という関係性でしたが、今回は親友。脚本を読んだときに、きっとどの世界に行ってもこの二人は親友なんだろうなって思えました。その関係性にすんなり入れたのは、もともと健人とのつながりもあったからだと思います。先輩後輩というよりはツレという感覚がキャラクターと共通していますね。
中島: ただ僕は、きりけんさんのことは実際に話をするまでは怖い人だと思っていました。きりけんさんって、眼圧が強いじゃないですか。
桐谷: 眼圧じゃなくて、目力ね。
中島: ああ~(笑)、目力ね。知り合う前に局ですれ違ったことがあって。きりけんさんが歩くと、人がさっとよけて道が開くんですよ。こわっ!みたいな。映画で一緒になったときも、衣装合わせのときにめちゃくちゃ鋭い目で僕のことを見たから、やば~、怖い、恐ろしい3カ月が始まるわって思いました。でも、実際に話したらめちゃくちゃ優しいお兄さんでした。どんどん仲が深まって、よき理解者、よき兄貴になってくれました。今回は、きりけんさんと親友の役を演じられたおかげで、よりこの映画に自分の素直な瞬間を見せることができました。『INFORMA』(桐谷健太主演ドラマ)、お願いします!
桐谷: あざす(笑)。

――本当に仲良しですね(笑)。お互いの役の魅力も教えてほしいです。
中島: かじさんのような親友がいたら絶対に幸せだろうなって素直に思いました。かじさんは、人を尊重して尽くしてくれて、人生を豊かにしてくれる、そういうキャラクターです。あんなに寛容で心が豊かで、自分の悲しみを見せずに、たくましく前に歩んでいる人ってなかなかいない。しかも、きりけんさんがかじさんを演じたから、より人間性が増したと思います。正直、きりけんさん以外の人が演じたら僕はここまで感動できなかったかもしれないです。
桐谷: 現場でもそう言ってくれたんですよね。ありがたいです。
――桐谷さんはいかがですか。リクにはどんな魅力があると感じましたか。
桐谷: リクは、自分の経験を通して、人生は選べるということを伝えていると思います。自分が変われば世界が変わる。自分を大好きになれば、大好きな人に出会えて、幸せも増える。でも、たとえどんな自分だったとしても、そばで支えてくれている誰かがいるんだよという気づきを与えてくれる作品だとも思いました。
――桐谷さんも、中島さんが演じたからこそリクの魅力が増したと思うような部分はありますか。
桐谷: どの世界で生きていたとしても、リクとかじは親友だったと思えたのは、健人が演じたからという部分は大きかったです。もともとの関係性があるからこそ出てくる温かさはありました。そこも役者の世界の魅力だと思います。レディアクションからカット、だけじゃない部分も演技を支えているというか。僕らだからできたことがたくさんあったのかもしれません。
自然に生まれたアドリブ「すみませんでした。チューして」
