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 ポツンと一軒家が建っていたのは、切り立つ尾根に囲まれた山の急斜面。切り拓かれた敷地と、あざやかな朱色の屋根は、衛星写真と同じ建物だ。笑顔で出迎えてくれたのは、89歳男性と87歳女性の夫婦で、次男(53)と3人暮らしをしているという。かつては12軒の家がある集落だったというが、他の住民は山を下り、6年ほど前からポツンと一軒家に。

 25歳で結婚し、この地へと嫁いできたという妻。「お義母さんが、何でも教えてくれるとてもいい人で。私が嫁いで5年目に亡くなり、毎日泣いていました」と当時を振り返る。一方、夫は「父は頑固で厳しい人でした。父の代では、田んぼの世話をしながら、蒟蒻芋やシイタケの栽培、炭焼き、アマゴの養殖もしていました」とかつての暮らしぶりを語る。

 同居する次男は、請負で郵便配達をする個人事業主として働いているという。改築した建物や、沢から引いた水を温める太陽熱温水器、薪窯、かつてあった馬小屋などについて教えてくれた。

 年末には長男(60)と長女(58)の家族がお墓参りで帰省するとのことで、捜索隊は改めて伺うことを約束(この日の取材は2024年11月)。その当日、墓参りの後には、恒例行事だという“水餃子作り”が始まった。戦前、夫の亡き父が満州を訪れた時に現地で教えてもらったという、皮から作る本場仕込みの水餃子。捜索隊も作業に加わり、食卓を囲ませてもらうのだった。

 「元気でいてほしい。それだけ」という子どもたちの願いに、父は「ありがたく思う。ここが一番気楽で、どこか行きたいという気にはならない。健康でこうやって集まる機会があれば」、母は「前を向いていかないと」と語った。

 代々続く土地で、家族が揃って食卓を囲む姿に、スタジオではゲストの山西惇が「人生の幸せってこういうことなのかなって」と感銘を受けたよう。一方、原菜乃華は「好きな食べ物第1位が餃子なんです。みんなで餃子を包んでいるシーンがたまらなく素敵でしたし、家族みんなで食べたら絶対に美味しいですよね」と語っていた。

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秘境で家を守る89歳!亡父から継ぐ秘伝の味…家族で作る絶品水餃子 - ポツンと一軒家
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