USAID(アメリカ国際開発庁)の解体計画が物議を醸している。トランプ大統領は「(USAIDは)およそ97%の職員が解雇となる。非常に残念なことだ」と話し、2月11日には、各省庁に政府機関のリストラに協力するよう指示する大統領令に署名した。
USAIDは1961年に設立され、世界の紛争地域や貧困地域で、食料や教育、衛生支援などを行ってきた機関だ。トランプ氏はSNSで「USAIDは急進左派が狂わせ、腐敗している」「多くの資金が民主党に有利な報道をするための報酬として、ニュースメディアに支払われた」と投稿し、資金が民主党の政治的プロパガンダに使われたことを閉鎖理由としている。
新たに生まれた政府効率化省(DOGE)のトップである実業家のイーロン・マスク氏も、「USAIDが閉鎖的な組織運用をしている」「USAIDには、選挙に影響を与えるような、怪しくて陰に隠れるような行動が多かった」と指摘する。
DOGEなどによる「アメリカ版事業仕分け」で話題となっている、今回のUSAID閉鎖はなぜ起きたのか。『ABEMA Prime』では、有識者とともに影響を考えた。
■国際支援6兆円の大半がいきなりストップ、1万人も失職する事態に
