■「JR福知山線脱線事故の10分の1の体験でもサバイバーズ・ギルトは起こる」
小西氏は、JR福知山線脱線事故の生存者について、「そういう方は非常に強いサバイバーズ・ギルトが起きて普通だと思う」といい、「多分この事故の10分の1の体験でも起こる。普通という言い方はよくないが、事件や事故でもサバイバーズ・ギルトは起きるものだ」との見方を示す。
サバイバーズ・ギルトが起きる例として、「交通事故でお子さんが亡くなったとか。臨床でよく見るのはお子さんが自殺されたりしたときもすごく強いものがある」と挙げた。
経験した人はどうすればいいのか。小西氏は「多くの方が忘れようとするが、忘れられるわけがない。自分で向き合って、乗り越えて、整理していくしかない。方向はそっちしかないと思う」と答えた。
当事者との接し方については、「もし本人がそういう話をされたら、周りの方はじっくり話を聞く。周りの方は、『あなたは悪いわけないじゃない』と言いがちだが、まずはゆっくり聞くことが大事だと思う。それでも聞いた最後には、『あなたが悪いんじゃない』というメッセージを投げかけたいと思うが、そんな簡単に変わるもんじゃない。でもまず聞くことだ」と強調した。
(『ABEMA Prime』より)
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