【AFC U20アジアカップ】U-20日本代表 3-0 U-20タイ代表(日本時間2月14日/深圳ユース・フットボールトレーニングベース・ピッチ1)
U20アジアカップのグループステージ初戦で、U-20タイ代表を3-0で撃破したU-20日本代表。最終ラインをまとめPKで追加点を挙げたDF市原吏音(RB大宮アルディージャ)、先制ゴールを挙げたMF石井久継、攻撃陣を牽引して3点目も挙げた佐藤龍之介(ファジアーノ岡山)なども素晴らしかったが、途中出場組ではMF中島洋太朗(サンフレッチェ広島)の存在感が際立っていた。
後半頭からダブルボランチの一角に入った中島は、時計の針が進むごとに持ち前の創造性や技術を発揮。90+3分のヒールキックによるチャンスメイクと同等かそれ以上に圧巻だったのが、85分のダイレクトパスだ。
DF梅木怜(FC今治)が左サイドを抜け出すと、中央にいた中島はボールを要求。ペナルティーエリア手前でパスを受けると、そのままダイレクトで柔らかい浮き球のキラーパスを繰り出したのだ。
このパスからFW井上愛簾(サンフレッチェ広島)は、相手最終ラインの裏で完全にフリーになった。ダイレクトで狙ったシュートはふかしてしまいアシスト未遂になってしまったが、中島のイマジネーションとテクニックが光ったシーンだった。
解説の水沼貴史氏は「いやー!」と唸った後、「中島でしたね。たぶんわざと(ボールを)浮かせてますからね。ボレーを打ちやすいバウンドでしたし、あのへんのセンスは本当に凄いですね」と称賛していた。
このシーンにはサッカーファンも注目。SNSには「いちいち上手い」「おしゃれパス」「パス1本でセンスを感じさせる中島洋太朗」「凄いわ。何回も驚かさせれる」「小野伸二じゃないよ。中島洋太朗だよ」「中島洋太朗を世界にバラすな!って思ってた時期もあったけど、もう無理みたいですね。彼は天才すぎました」などのコメントが溢れた。
元Jリーガーの中島浩司を父に持つ中島は、広島のアカデミー出身。クラブ史上最速の17歳でプロ契約を締結し、今季は2月8日のFUJIFILM SUPER CUP 2025では先発フル出場で特大のインパクトを残した。まだ18歳だが小野伸二や中村俊輔など歴代レジェンドと比較されるなど、「日本の新たなファンタジスタ」として期待される存在だ。
2月17日16時キックオフのU-20シリア代表戦、2月20日のU-20韓国代表戦でも、中島のファンタジー溢れるプレーに注目したい。
(ABEMA de DAZN/AFC U20アジアカップ)
【AFC U20アジアカップ】
2025年2月12日から3月1日まで中国で開催。グループステージは16チームがグループAからグループDに分かれて戦い、各組の上位2チームが決勝トーナメントに進出する。準決勝に進出した上位4か国が、2025 FIFA U-20ワールドカップ(チリ開催)の出場権を獲得する。日本は前回の2023年大会で準決勝敗退、今大会は2016年大会以来となる優勝を狙う。