「昔はやっぱり親子承継が当たり前の時代で、『長男だから継ぐ』が当たり前の価値観があったが、いまは生き方の多様性や、情報もたくさんあり、『息子だから継がないといけない』という考え方自体がもうなくなってきている。息子や娘がいるのに継がないのが、恥ずかしくて言えない人も本当にいる」(ライトライト・齋藤めぐみ氏)

 齋藤氏は、「もっとカジュアルに後継者いないのをどうするの?一緒に探そうか?と気軽に言える文化ができない限り、アンタッチャブルな感じの雰囲気で、そっと閉じていく事業者は減らないのではないか」と危惧している。

 そんな時代を背景に、諸条件をオープンにした「カジュアルな後継者探し」には、想像を超える応募があり、成功事例も続々報告されている。例えば、南宮崎駅の1階という好立地で「お食事処ライオン」を60年近く経営していた人物が、高齢を理由に高齢者を募集したところ、物件譲渡が500万円でマッチングし、事業とともに店名も残すことができた。

宮崎名物「ジャリパン」が事業継承
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