売り上げか社内制度か

【写真・画像】女性が継ぐ=かわいそう? 内側から会社を変える“跡取り娘”のポテンシャルと苦悩 3枚目
拡大する

「跡取り娘.com」の入会時の年代は40代が多いが、全体で見ると、女性の事業承継のタイミングは夫のリタイヤや病気などをきっかけに60代が最多だという。

 続いて女性社長について。帝国データバンクの調査によると、創業者の割合は男性の方が多いものの、「同族承継」、つまり跡継ぎ社長では女性の方が割合が多いことがわかる。

「跡取り娘.com」によると、跡取り娘による事業承継後にはビジネスにも変化がみられるという。例えば「管理職の女性比率が増えた=43.8%」「女性従業員の産休育休の取得率が増えた=46.9%」「男性従業員の育休の取得率が増えた・検討中(該当者がいたケースのみカウント)=50%」などが挙げられるという。

“女性経営者の強み”について内山代表理事は「男性はどちらかというと『売り上げを上げていくぞ』というところが多い。もちろん女性も売り上げを無視するわけではないが、まず中のシステムとか制度を整えようという傾向があるようだ。承継した時に、自分たちの社員を守るような理念に作り変えて、その中で女性の管理職比率が増えたり、女性の産休・育休が増えている。相対的に言うと、製造業などは男性が休みづらいが、そういう中にやっぱり進められている。そして結果的に『こんな会社がこのためにやってくれるんだったら、会社を辞めないでずっといよう』と社内で結婚したりとか、ずっと働かれる方が多いので離職率が低下するといった形に繋がっている」と述べた。

 今回の調査をした理由について内山代表理事は「やっぱり女性の後継者はマイノリティだ。すると女性は『かわいそうだよね』とか『承継して大変だよね』という見られ方をされがち。だが、彼女たちのすごいポテンシャルを私はずっと見てきた。やはり承継した人はお父さん、お母さんの世界を見てきているので、最初からリーダーシップが備わっている。この人たちの本当に良さを、女性ならではの経営の良さをもっと伝えたいと思って調査をして可視化した」と説明した。
(『ABEMAヒルズ』より)
 

この記事の画像一覧
【映像】「気持ち悪い」 小学校隣接の公園で性的ビデオ撮影
【映像】「気持ち悪い」 小学校隣接の公園で性的ビデオ撮影
この記事の写真をみる(3枚)