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 集落を後にして山へと向かうトンネルを越えると、男性が先導する軽トラックでさえギリギリ通れるような細い山道。さらに道が険しく、細くなったところで、車は停車した。この先は徒歩で1キロほどあるという道だが、なんと案内を続けてくれることに。

 登山とも言えるような急坂を登り切った先、立派な石垣の上に建つ一軒家がついに姿を現した。しかし、この日は主は不在。連絡を取ってみると、近隣の市から1〜2週に1回は来ているということで、後日改めて訪問することに。

 18日後、捜索隊は再び現地へ。すると、現在の主である男性(82)が「とうとう見つかりましたか(笑)」と笑顔で出迎えてくれた。

 数年前に104歳で亡くなったという父が1人で山を切り拓き、石垣を築き上げて建てたというこの一軒家。男性は1歳の時に実父を亡くし、養子としてこの地に来たという。そのことは、中学を卒業した後に知ったそうだ。

 しかし、その愛は実の親以上だったといい、「終戦当時で食べ物もない時代だったけど、自分が食べなくても食べさせてくれた」。その後、10歳の時に養母(42)が病気で他界。1年後に再婚し、継母、継妹での4人暮らしになった。

今後この土地は?「なるようにしかならん」
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