7日、参議院予算委員会にて、立憲民主党の杉尾秀哉議員が施政方針演説で石破総理が掲げた「楽しい日本」について追及した。
杉尾議員は「『楽しい日本』、これなんですか? 『楽しい』なんて抽象的な言葉でこれからの日本を語ることが本当にできるのか? そして地方創生交付金、2000億円つけたんでしょ? これから下手したら何億円かつぎ込むんでしょ? 『地方創生1.0』と同じことになるんじゃないですか? どうやって政策効果を測るんですか?」と質問。
これに対し石破総理は堺屋太一の『三度目の日本』という書籍を引き合いに出しながら「『強い日本』も『豊かな日本』もそれなりに実現したが、この令和の時代にあって、国家主導の『強い日本』、経済界主導の『豊かな日本』、これから先、地方からどうして人がいなくなるのかを考えた時に、それなりに『豊かな地方』はあるが、なぜ人がそこに定住しない、あるいは出ていくのかと考えた時に、そこにかつてのような賑わいとか楽しさが失われているのではないだろうか。『“楽しい日本”ってなんなんだ?』と揶揄、あるいは批判をされる方々もいるが、そこにおいて自己実現が図られる。そして、互いが悪口ばかり言うのではなく、いかにして互いを助け合っていくか、そして自分の存在というものがきちんと承認され、そこにおいて賑わいがあるという、それが私は楽しさの本質であって、面白おかしいことを申し上げているのではない」と答えた。
だが、杉尾議員は「それは政策じゃありません。そして、総理がいつもおっしゃっている『今日より明日が良くなる』。実際に国民はどう考えているのか。内閣府の調査で『今日より明日が悪くなる』という人が『良くなる』という人の4倍以上いる。特にここに来て若い世代の『悪くなる』という方が『良くなる』よりも逆転をしていて、どんどん増えている。どうしてこんなことになっているのか?」と追及。
石田総理は「社会保障の制度をどうやって、誰の負担によって持続可能なものにしていくか一つひとつ示していかなければならない。若い人たちが不安を感じないように、どのようにして社会を変えていくか。そして、コストカット型の経済であった、雇用は維持をするが給料は上がらない、下請けの関係は維持するがなかなかお金が払われない、そして新しい製品・サービスを開発する設備投資が行われない、よってGDPが増えないことがずっと続いてきた。それを『付加価値創出型の経済』に変えていく。批判はもちろん必要だ。これをどう変えていくかという提案を私どもとして国民にしているところであって、『付加価値創出型の経済』『持続可能な社会保障制度』をどのようにして実現していくということを議論し、それを受けて、私どもとして適切な政策決定を行って参りたい」と答えた。
これに杉尾議員は「僕は分析が全然違うと思いますよ。やっぱり負担がどんどん増えている。生活が厳しくなっている。エンゲル係数は40年前に戻っている。先進国の中で最低だ。『貧しい日本』になっている。それが『今日より明日が良くなる』と思えない最大の原因だと思う」と述べた。
(ABEMA NEWS)
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