無償化で学校の選択肢は増えるのか? 成否は“授業料以外の部分”で決まるとの研究も 中室牧子氏と考える制度設計 ABEMAヒルズ 2025/03/09 07:30 拡大する 高校の授業料無償化をめぐり3党が合意し、私立高校を対象とする支援金の所得制限を撤廃するとともに支援金の上限額を引き上げる方針となった。 授業料無償化のメリット・デメリットなどについて、教育経済学を専門とする慶應義塾大学の中室牧子教授に聞いた。 まず、中室教授は「『目的』が一番気になる。教育費の負担が重いため現役世代の子どもを持つ親の教育費負担を減らしたいというのが一番大きい目的なのだと思う。だが、これをすることによって本当に親の教育費負担が減るのかはかねてから疑問だ。比較的所得の高い方の世帯で授業料の減免が行われると、そういう世帯は、 “浮いたお金”を塾や他の習い事に回すのではないかと思う。名門校への進学のパイは限られているため、そこで競争に勝たねばならないと考える親が、浮いたお金を教育費にもっと回すことで、結局家計の負担が減らないということが起きないか」と懸念を示した。 続きを読む