【スーパーフォーミュラ】第2戦(決勝・3月9日/鈴鹿サーキット)
ベテラン野尻智紀が1周目でピットインし、早々にタイヤを交換。Rd.1にダブルスタックによりレースを台無しにしてしまった雪辱を果たすべく、残り26周をタイヤ1本で駆け抜ける“覚悟のピットイン”で勝負に出た。
3月9日に鈴鹿サーキットで行われたスーパーフォーミュラ2025のRd.2。レースは1周目から動きを見せる。
2位の野尻智紀(#16 AUTOBACS MUGEN SF23)と3位の太田格之進(#6 DOCOMO DANDELION M6Y SF23)の2台が、いきなりピットインした。
2レース制大会の2日目は、1日目とは異なり、ピットストップのタイミングに制限(ウインドウ)がなく、先頭車両が最終周回に入るまでに最低1回のタイヤ交換をしなくてはならない。そのため野尻は、スタート前のフォーメーション・ラップで温めたタイヤを捨て、冷えた新品タイヤで改めて残りの周回を走り切るという、リスクを伴う勝負の選択に打って出た。
しかし、野尻のピット作業では左リアタイヤの装着に手間取るアクシデントが発生。ピットタイムは6.7秒と、後続の太田が記録した6.5秒よりも0.2秒遅れるというヒヤリとする場面があったものの、野尻は太田に抜かれることなく間一髪でピットアウトし、無事にレースへ復帰した。
スタジオ解説の中山雄一氏は「1周目で入りましたね。(Rd.1のピットインでは)野尻選手は岩佐選手の後ろに入ってしまって、レースを台無しにしてしまっていました。(スタートダッシュで岩佐に抜かれ)1周目は2番手になってしまったので、『昨日の二の舞は踏まないぞ』と気合いが入りましたね」と野尻の覚悟に言及した。
ファンも「攻めた」「やっぱり入るか」「2台近く走ってるチームはそうだよねぇ、」「2台チームなら昨日のテツ踏みたくないから作戦分けるわな」「ピット1台分しか無いから」「昨日のことはごめんだ」「あとはタイヤが持つかどうか」と興奮した様子を見せていた。
立ち上がりのピットインが特徴的だったレースは、最終的に牧野任祐(#5 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が優勝を飾り、岩佐は3位、野尻は4位、太田はペナルティを受け12位でフィニッシュしている。
(ABEMA『スーパーフォーミュラ2025』/(C)JRP)




