九龍城砦はどんな場所？
━━今回舞台になっているのが、タイトルにも入っている「九龍城砦」。どんな場所なのか？
「九龍城砦は1994年に取り壊されたが、特に70年代、80年代にかけて麻薬取引とか売春などの違法活動が横行していたことから、無法地帯のようなところだ。その治安の悪さからも有名になっていて、日本では『クーロン城』と呼ばれ“東洋の魔窟”と恐れられていた。天井からむき出しになっている電線、狭い裏路地など迷子になりそうな構造だがこれが特に海外の人たちを魅了した。実際に日本でも取り壊される前の九龍城砦を記録した書籍や写真集などを多数出版しており、映画やゲームの題材としても取り上げられていた」
━━日本のヒットの理由は？
「すでに存在しない九龍城砦を再現したことで昭和世代は少し懐かく感じ、平成以降の世代は逆に新鮮に感じたのでは。年齢によってそれぞれみんな感じ方が違うことが面白い。また、映画のアクションもポイントだ。アクション表現に漫画的な要素を加えたという。特に監督自身も日本の漫画やアニメを見て育ったため“漫画チック”なものを全部頭に入れ込んで作品で全部発揮できたという。また今回のアクション監督は日本の『るろうに剣心』も手掛けた谷垣健治さんだが、監督と二人の熱量で漫画チックで熱いアクションシーンを作り上げたのではないか」
「10回見た」「20回見た」リピーター続出
