さらにテストは志成ジムの主催興行「LIFE TIME BOXING FIGHTS 26」のメインイベント前に実施され、その模様はABEMAでライブ配信される。プロテストが生放送されたケースは、ミドル級世界王者となった村田と現在スーパーバンタム級4団体統一王者に君臨するあの井上尚弥(大橋)らごく一部しか例がなく、このあたりの期待の高さもVIP級と言えるだろう。

 堤はスーパーフェザー級世界ランカーの兄、駿斗の背中を追うように小学5年生でボクシングを始め、U-15全国大会で4年連続優勝を飾り、千葉・習志野高で高校5冠を獲得。東洋大に進学してから世界ユース選手権で優勝するなどアマチュアで61戦59勝(15KO/RSC)2敗の戦績を残した。

 本人は自らの強みを「瞬発力、踏み込みの速さ、パンチのキレ」と表現した。堤とタッグを組む佐々木修平トレーナーは「ステップ、スピード、ディフェンス、パンチ、すべてが優れている万能型の選手。とにかく速い」と賛辞を惜しまない。かつてWBAスーパーフェザー級世界王座を10度防衛した内山高志のミットを持ち続けた佐々木トレーナーをして「こういう選手はなかなか出てこない」というから驚きだ。

 その才能は早くから評価され、高校時代には当時バンタム級世界王者だった井上尚弥とのスパーリングを経験。一昨年のラスベガス合宿で3階級制覇のシャクール・スティーブンソン(米)、元3階級制覇王者ホルヘ・リナレスと手を合わせ、日本では同門となる世界挑戦を控えた元フライ級世界王者、比嘉大吾のパートナーも務めた。デビュー前にしてこれだけ一流選手とスパーリングしているルーキーは世界を見渡しても極めて少ないのではないだろうか。

 今後、フェザー級でキャリアを進めるという堤は「簡単に世界挑戦できない厳しい階級だとは思うけど、理想は10戦以内に世界を獲りたい」と強気な青写真を描く。将来を嘱望される22歳は「やるからには1番になりたい。最終的な目標はパウンド・フォー・パウンド1位になることです」と大きな野望も口にした。

【視聴詳細】堤麗斗がプロテストに挑む「LIFETIME BOXING FIGHTS 26」
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