「しゃがんだ状態で100パーセントのパフォーマンスを出すのがキャッチャー」「僕はゴールデングラブ賞をとっているので(しゃがむことの)プロ中のプロと言っても過言ではない」と豪語するのは里崎氏だ。

 2005年と2010年には日本シリーズ制覇、2006年にはWBC第1回大会優勝と里崎氏はキャッチャーという、しゃがむことが必須なポジションで数々の偉業を成し遂げてきた。

 「僕は構えた瞬間に今日のポテンシャルが100パーセントなのか、80パーセントなのか、40パーセントなのかというのは、座った瞬間にわかる。バランスと体幹で感じて、感覚で」と語る里崎氏は、「今日のこの座り心地だと、まったく違和感ないと。ワンバンきても何きても絶対止められるし、盗塁もスムーズに投げられる。ちょっと座り心地悪いな、重心のかけ方意識しないとミス起こりそうだな、というときもある」と、コンディションの把握もしゃがむ姿勢で感じ取れていたことを明かした。

 里崎氏は「生まれてから8歳ぐらいまで家が和式トイレだった。だからずっとしゃがんでいる。食事もちゃぶ台だったので、朝昼晩家で食べるとしたら全部正座。股関節、足首、柔らかくなる姿勢を野球以外でもとっている。しんどいなんて1ミリも思ったことない」と、古き良き日本人的な生活環境が自身を育んできたと語った。

一般人にしゃがむ能力は必要?
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