■女性トイレの実態
百瀬氏が「数が足りない」と腹が立ったのは、駅での経験だった。「(行列が)全然進まなかった。そのときに壁の案内を見ると、女性の個室が4つ、男性が個室3つと小便器4つだった。『男性が昼間に個室を3つも使うことがあるのか。数が違うから女性が並ぶんだ』と写真を撮るようになった」。
世間には「男女の面積を同じにしている」との指摘もあるが、小林氏は設計者の立場から「そういうことはしていない」と否定する。「利用者数を想定して、『駅利用者の何パーセントがトイレに行く。そのうちの男女比は……』と計画して設計している」として、面積をただ半分にしているといった主張には「乱暴だ」と反論する。
グラビアタレントでYouTuberのRaMuは、「映画館などでは、1階のトイレはめちゃくちゃ行列しているが、2階へ行ったら“弱行列”。3階へ行けば、超すいていることもある。1カ所に人が集まりがちなのではないか」と推測する。
タレントの山崎怜奈は、女性トイレの個室がパウダースペースに改装されている場面を見たという。「洗面台で化粧直しされて混むよりも、パウダースペースがある方が助かる。ただ、別途用意するのではなく、トイレをつぶすのはどうなのか」。
■「個室の数とマナーの問題を一緒にすると解決まで行き着かない」
