出禁や診療拒否はできる?
「モンスターペイシェント」に対して出禁や治療拒否という対応をとることはできるのか。佐藤氏は以下のように述べる。
「医療機関の場合、応召義務というのがあり、『命を守るために診療してください』と依頼が来たら拒否できないというのが原則になっている。ただ、正当な事由があれば拒否できるため、ペイシェントハラスメントがある、これが正当な事由に当たるのかどうかは、法的な判断になる」
正当な事由が認められ拒否できた例はあるのだろうか。
「例えば、“診療方針に従わない”というのがある。お医者さんは『こうやって病気を治していきますよ』と言っているのに、『いや、それは嫌なんだ。私はこの薬が欲しいと』と言って、一方的に自己判断で薬の処方を求めてくること。また、手術をしたときにその説明を求めてきて、病院側はちゃんと説明しているのに納得しないでどんどん大きな声になっていって、『帰ってください』と言われているのに帰らないで居座ってしまうことなど。そうなると、信頼関係が破壊されているということで、診療の拒否も可能になる」
法整備する場合のアプローチは?
