このところ「RAW」「NXT」の2つのブランドにまたがって抗争を繰り広げている両者。前半はロクサーヌがイヨの右膝を集中的に攻撃し、機動力を削ぐ戦略で優位に立つ場面もあったが、イヨも徐々に反撃。後半に差し掛かると一気に攻防が加速した。

 とくに見どころとなったのは、両者が繰り広げたキックアウト合戦だ。ロクサーヌの「ラ・マヒストラル」からのクラッチが合図となり、仕掛けたロールアップをイヨが2カウントで返すと、すかさずイヨがサンセット・フリップで反撃。ロクサーヌも即座にキックアウトし、スクールボーイやスモール・パッケージを織り交ぜた、素早い丸め込みの応酬に突入。

 ロクサーヌの両者は交互にカウントを奪うこと合計8回。キックアウト合戦のクライマックスでは、イヨがロクサーヌの動きを読み切り、強引に足の動きを封じながら「ヨーロピアンクラッチ」で丸め込み、3カウントを奪取した。

 普段であれば地味に見える切り返し技も、両者のテクニカルなスキルとテンポの良いスピードが相まって、ファンからは「忙しいな」「(2人とも)上手いねえ」「テンポすごい」「すごいテクニカル合戦」「丸め込みの応酬が最高!」「2人とも反応が速すぎる!」と絶賛の声が相次いだ。

 加えて、ファンが注目したのは短時間でリングを愚直に叩き続けたレフェリーの存在だった。「ワン・ツー」が7回、フィニッシュのスリーカウントを加えて、マットを思い切り叩いた回数は合計17回。「忙しいなレフェリー」「レフェリーが大変」「レフェリー手が痛そう」との声も聞こえたが、そこは熟練したWWE公式レフェリー。ポジションを変え、左右の手を使い分けながら、“響くカウント”で任務を遂行した。

 試合後、ロクサーヌはイヨと握手を交わし、スポーツマンシップを見せたかに思われたが、直後にジュリアと共にイヨを襲撃。次週の「RAW」では、イヨ&リア・リプリー対ロクサーヌ&ジュリアの注目タッグマッチが決定。5月10日(日本時間11日)の大一番「バックラッシュ」に向けて、女子部門の抗争が本格化する。(ABEMA/WWE『RAW』)

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