向かった先で捜索隊を出迎えてくれたのは、83歳の女性。“ポツンと一軒家”について話を聞くと、23年ほど前に工務店に勤めていた夫が「壁画を作りたい」と自力で建てた別荘だという。しかし、夫が亡くなって以降、ここ7年は行っていないそうだ。
その別荘があるのは、自宅から1km半ほど入った深い山の中。それにもかかわらず、伺うことを快諾してもらえた捜索隊は、まだ雪が残り、車が通った形跡もない山道を進んでいく。
谷間を抜ける細くて荒れた一本道の先、三角屋根の小さな建物が清流沿いに建っていた。ここに泊まりはしなかったものの、友人や知り合いを呼んでバーベキューをしたりしていたという。
思い出が詰まった別荘の中は全面無垢板張りで、かつて夫が自作した巨大な“壁画”の面影も。「折り鶴が上と下に2羽、つがいになっていた」。その壁画は夫が亡くなった時、長男が「親父が作った壁画を玄関に付けたい」と持って行った。
そうしたエピソードを受け、捜索隊が「壁画を見に行きたいたいのですが」と相談してみると、女性は「息子がよければ」と連絡を取ってくれることに。
長男「本当に突然やね(笑)」 自宅を案内してくれることに
