■夏野剛氏「法律が悪いのではなく、解釈の問題」
近畿大学 情報学研究所 所長の夏野剛氏は、「ネット上のコンテンツは規制されず、ショーは規制されるのはおかしいというのも、また真実だ」と考える。「劇場はステージと客席に分かれている以上、それ以上のことは起こらない。一方でネット動画には、より犯罪的な行為や、性器が映っているものもある。そうした現実があるのに、ショーへの規制は数十年前と同じでいいのか」。
警察による摘発は「法律や判例に基づいて動いているだけで、権力の乱用はしていない。言論の自由ではなく、法体系が現実に合っていないという論点から、改定を求めていった方がいい。法律が悪いのではなく、解釈の問題だ」とした。
南氏が法的な見解を加える。「昭和20年代に出した判例の解釈を踏襲していて、だからこそ運用する側は、大なたを振るいやすいのが実情だ。客は大人に限るのだから、本来は立法の場で『どこまでやっていいか』を議論するべきだ。舞台の上で男女の性行為をするとなれば、僕はさすがにどうかと思うが、法律という最大公約数でどうするかだ」。
■「再開して下着を脱いだら、また摘発される」
