主催団体が行う対策と措置「過去のスコアを無効に」
今回は事前の相談によって不正を防止することができたが、普段はどのような対策を行っているのだろうか。
「会場では試験官が受付で、例えばパスポートや外国の方だと在留カード、運転免許証などの顔写真付きの本人確認書類と、本人が持参してきた写真(受験票に添付する写真)と、本人の顔と、我々の手元にある受験者のリストとですね、その本人確認書類・受験者の名前・お顔と名前、3点確認をした上で、受け付けを通す。そこは別人が簡単に通れるようにはならない設計になっている」
しかし、学生証などの本人確認書類が偽造されていた場合、そのまま試験を受けられてしまう可能性はあるという。結果の改ざんを防ぐため、TOEICではブロックチェーン技術を活用したデジタル公式認定証を発行している。紙に印刷した場合でも、QRコードで本物かどうかを確認できるということだ。
「Aさんの名前で登録・受験申し込みをして、別のBさんが替え玉として受ける場合には、本人の顔はBで、添付する写真もB。本来であればBの写真付きの本人確認書類の提示をされるはず。それは、必ず現場で確認している。したがって、Bの顔写真で、Aの名前の公式認定書が出される形になり、本来のAは、自分の顔写真付きの証明書が送られてこない。替え玉を仮にしたとしても顔が違うため、違う顔のついた証明書しか出ないため、替え玉のメリットは全くない」
捜査関係者によると今回の会場では、受験予定者の約3割が欠席。試験の解答を発信する側が逮捕されたことを受け欠席したものだとみている。
また主催団体は、不正行為には厳しい措置で対応すると警告する。
「不正行為がもし発覚した場合は、その当該回のテストの採点をしない。また我々の運営するテストに関しては、将来的に受験資格をはく奪することや、過去のテストにさかのぼってスコアについては無効にするなどの厳正な措置で対応している」
(『ABEMAヒルズ』より)
この記事の画像一覧
