最古参力士が夏場所の千秋楽をもって、長い相撲人生の最後を迎えた。取組が終わり土俵を下りて、歩みを進めているとファンから花束を渡され、そのシーンに視聴者は感動。しかしサプライズはそれだけではなかった。花道を下がると、弟弟子たちが待っていた。最古参力士の目からは涙がこぼれ、相撲ファンもこの光景に「これは泣く…」「愛されてるのが伝わってくる…」などの声を上げた。
最古参力士とは序ノ口二十四枚目・澤勇（式秀）。初土俵は平成4年七月場所、昭和52年2月生まれの48歳が、約33年にわたる相撲人生に幕を閉じた。平成4年といえば、1月場所で貴花田が史上最年少で初優勝を飾った年。社会現象となった若貴フィーバーが猛烈に加速している時代だ。
澤勇は身長167.4センチ、体重103キロと力士として決して恵まれた体格ではなかった。最高位も序二段五十三枚目と、結果を残さなくてはいけないプロの世界で輝いた力士とは言えないのかもしれない。
澤勇にとって、最後の土俵となった序ノ口二十五枚目・兎富士（伊勢ヶ濱）との一番も、なんとか白星を掴みにいこうと粘りの相撲を見せたが、寄り切りで敗れた。48歳、満身創痍の体では、現役最後の場所も1勝6敗という結果を残すのが精一杯だった。
2つのうれしいサプライズ2025年11月場所 千秋楽
更新日時：2025/11/23 19:08
※ ○＝勝ち、●＝負け、□＝不戦勝、■＝不戦敗
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