4月3日に行われた開幕局は、伊藤叡王得意の相掛かりが志向されたが、約3年ぶりにタイトル戦線に復帰した斎藤八段が序盤から工夫を見せて力戦へと展開。長考合戦抜け出した斎藤八段がそのまま押し切り、シリーズ先勝を飾った。
続く第2局は、再び相掛かりの出だしから相中住まいの接近戦に。濃密で難しい中盤戦から、攻め合いへと展開した。繊細な折衝から主導権を握ることに成功した伊藤叡王は、強く踏み込み先手を圧倒。厚みを活かし、最後は一気に押し切りって待望のシリーズ初勝利をもぎ取ってみせた。
さらに第3局でも先手の伊藤叡王が得意の相掛かりに誘導。斎藤八段が抜け出し主導権を握ったかと思われたが、渾身の勝負手で挑戦者にプレッシャーをかけ続けた伊藤叡王が押し戻すことに成功。攻めに転じると挟撃態勢から手厚く押し切り、伊藤叡王が待望の2勝目を手にした。
七番勝負は佳境に突入。伊藤叡王が念願の初防衛を叶えるのか、斎藤八段が踏ん張るのか。両者が繰り広げる熱戦から目が離せない。本局の先手番は斎藤八段。持ち時間は各4時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)




