江藤前農林水産大臣はなぜ失言?
【映像】江藤元大臣の講演内容をAIが評価
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 5月21日、小泉進次郎氏が新たに農林水産大臣に就任し、コメ政策が大きく動き出した。しかし、この状況を生み出したのは、広く知られた「ある政治家の失言」であった。

【映像】江藤元大臣の講演内容をAIが評価

 急転直下ともいえる大臣交代の原因となったのが、江藤前農林水産大臣の「私も米は買ったことがありません。正直言って支援者の方々が、 たくさん米を下さるんですね。まさに、売るほどあります。私の家の食品庫には」という失言。

 一瞬で政治家生命を揺るがしかねない一言やひとつのフレーズ。しゃべりのプロともいえる百戦錬磨の政治家たちが、なぜ容易に失言してしまうのか。その理由や背景に、長崎大学 准教授で政治家や経営者のコンサルティングをする矢野香氏と迫る。

 政治家はどんなことを教えてほしいと要望するのか。矢野氏は次のように明かす。

「『実際にどんな準備をすればいいか』。例えば、私の地元の長崎だと、長崎市長が8月9日は長崎原爆の日で、平和宣言を世界中に出す。その時に私もいろいろお手伝いさせていただいている。『どんな準備をして、どんな言葉を選んで、どういう伝え方したら刺さるの』ということを聞かれる」

 矢野氏は、レクチャーの際に重要にしていることも明かした。

「セルフパペット、自分の操り人形を公の立場の方は持ってほしい。心理学でいうとメタ認知、自分を俯瞰してみること。公の立場として、この場合だと政治家としての自分というのを離れて冷静に客観的に見て、自分で操り人間を操る。その時のポイントが、公になればなるほど、操っている人は自分だけじゃない。それが公職の立場の人の特徴」

江藤元大臣はなぜ失言?矢野氏が分析
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