■後発だからこその強み「追いかけるだけならコストはすごく安くできる」
生成AIの世界はアメリカ、中国の2強がリードし、自動運転についても同様だ。中でも莫大な資金力・開発力を誇るテスラは、山本氏が「We over take Tesla」とスローガンに掲げるほど目標にしている企業でもある。「テスラを超える会社になるというのが目標。テスラは今20歳ちょっと。20年ぐらいであんな小さい会社からすごく大きくなった。日本からでもそういうムーブメントを作れれば」と夢は大きい。
2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏からは「チューリングの投資額は、研究の投資額で10億円ぐらいだと思う。テスラはたった1年で1兆5000億円ぐらい突っ込んでいる。さらにテスラは世界中で走っている自動車の映像を使えるが、チューリングは自分たちで車を出して映像を撮っている。差は広がる一方で、構造的にテスラに勝つのは難しいのではないか」と指摘があった。
それでも山本氏は「金さえあればなんでもできるのか」と揺るがない。それも将棋AIを開発してきた時の経験があるからだ。「将棋AIを始めた時も、私よりもずっと強いプログラムはいっぱいあった。自分がトッププレーヤーになった後、後続のセカンドプレーヤーがしてくることとして最も怖かったのは、いろいろな違いを作ろうとするのではなく、真っ直ぐ単純に追いかけてくることだ」と経験を語る。
■目指すはテスラ超え
