第6代K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王座決定トーナメント・リザーブファイト。天野は計量でスーパー・フェザー級リミット60.0kgに対し、62.2kg。2.2kgの大幅超過を記録。会見では、正面を真っすぐ睨みつけるレオナに対し、気まずそうに目線を斜めにそらす天野の姿が印象的だった。最後は小さく頭を下げ、謝罪を重ねたが、レオナの怒りは収まらず、対戦相手を推薦した宮田充プロデューサーにも矛先が向けられた。結局、再計量を要求し、試合は契約体重65.0kg、2点減点の特別ルールで実施されることに。さらに、「天野が敗れたらK-1追放」という厳しい提案に、天野は号泣する場面もあった。
紆余曲折の末に強行開催された試合は、1ラウンドであまりにもあっけない結末を迎えた。ゴングとともに、互いにローキックで削り合う静かな展開。天野がインローを蹴り、踏み込んだ左や鋭い前蹴りで一気に詰める。
天野優勢で試合が進む中、レオナが飛び膝。これに反応して天野が前に出て反撃に出るが、レオナはそれを見逃さず、ショートの右フックを絶妙なカウンターで叩き込み、ダウンを奪う。
再開後は両者による激しい打ち合いに。2人の右ストレートがきれいに相打ちとなるクロスカウンター状態となってレオナの腰も落ちるが、ぐっと耐える。対する天野は顔をしかめながら立ち上がることができず。レオナのKO勝ちが決定した。
ファンからは「漫画のような決着の仕方」「ダブルダウンすれすれだった」と驚きの声が上がり、"負けたら即追放"という厳しい条件で敗れた天野に対しては「階級を上げて頑張ろう」「試合ができるメンタルではなかったのでは」と同情的な声も聞かれた。
勝利したレオナは、試合後には天野に声をかけて激励するような姿を見せ、マイクを手に取ると「僕の試合はただの制裁マッチだったので、ここからトーナメント、サッタリやターザンのタイトル戦もあるんで、K-1楽しんでいってください」と、普段の悪態は封印。大会の盛り上げ役に徹する“大人の対応”で締めくくった。
しかしその後、ホァン・シェアイルー(中国)がドクターストップとなり、レオナにリザーブで2回戦進出のチャンスが巡ってきたが、レオナは右拳を痛めており、出場は叶わなかった。
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