元Krushライト級王者の里見は、アーロン・クラーク、トーマス・アギーレを判定で下し昨年末から連勝中、今回が対外国人選手との3戦目となる。一方、初参戦のベテルビエフは2022年ロシア・キックボクシング選手権優勝者で、戦績は15勝2敗(6KO)。スイッチスタイルによるパンチやローキック、飛び膝蹴りなど、変則的な戦いを得意としている。

 試合は里見の代名詞“左ストレート”一撃で終わる衝撃のKO劇となった。ゴングと同時に里見が一気に距離を詰め、グローブを触る距離でサークリング。ベテルビエフが右の前蹴りで試運転する中、衝撃のシーンが訪れる。

 里見はベテルビエフに右をポンと軽く当て、ワンツーのタイミングで左ストレートを打ち抜く。「ガツン」という音とともにクリーンヒットし、ベテルビエフは背後に倒れマットに後頭部を強打。腰を落としたまま首を振り、顔を歪めながらも、なんとか立ち上がったベテルビエフだったが、ダメージによりファイティングポーズを取れず、対戦相手に背中を見せた状態。戦意喪失を確認したレフェリーが即座に試合を止めた。

 最初のひと振りで相手を沈める“ワンパン葬”に、ファンも「1発」「ワンパンマン」「かっけー」と騒然。試合時間わずか28秒という衝撃のレコードで散ったベテルビエフに対し「噛ませ」との厳しい声も聞こえたが、実力の判断が難しい秒殺劇に「いや、本物か噛ませか判らない」との反応も見られた。

 ABEMAの解説・佐藤嘉洋も「何を食らったか本人も分かっていないと思う」「スリマン選手は今、自分はこれから試合なんじゃないか?と思ってるかも」と、ワンパンチでベテルビエフは完全に記憶が飛んでいると指摘。
 
 実況の波多江良一アナウンサーも「スリマン・ベテルビエフについて“弱かったんじゃないか”と思われるかもしれないですが、そんなことはありません」「キックボクシング・クラブ・アフマトという非常に有名なクラブで、UFC王者も多く輩出している中の“選ばれし戦士”の一人で、怪物だと思われていたのですけど…」と、秒殺された敗者に対し異例の“事後紹介”でフォローを入れた。

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