NTTドコモがインターネット銀行の住信SBIネット銀行を買収すると発表し、TOB(=株式の公開買い付け)が5月30日から始まった。買い付け価格は前日29日の終値よりも1000円近く高い1株あたり4900円で、期間は7月10日までとなっており、買い付けの上限下限は設けず、応募株式の全部の買い付けを行うということだ。
【映像】“一撃利益70億円” 住信SBIの個人大株主・片山さん
ドコモは住信SBIネット銀行の3分の2程度の株式取得を目指し、今年の10月~12月以降に子会社化を目指す。ドコモは通信大手4社の中で唯一グループ内に「銀行」を持っておらず、出遅れを指摘されており、ドコモが持つさまざまなサービスとネット銀行を連携し、経済圏の強化を図りたい考えだ。
SBIホールディングスの北尾吉孝社長は次のように話している。
「私どものホールディングスの株をいくらかNTTさんに持っていただき一体化の感覚を持ち続け、業績の継続的な向上に寄与することが売主の買主への責務だ」(SBIホールディングス・北尾吉孝社長)
この買収の条件として、親会社のNTTがSBIホールディングスの第三者割当増資を引き受け、約1100億円を出資するということだ。
専門家に聞いた…双方のメリットは?「TOB」とは?
