■仕事中もマスク「外すぐらいだったら辞めます」 支障はない?

 顔にコンプレックスがある営業職の斎藤さん(33歳・男性)は、高校時代から15年以上、マスクを着けて生活している。「高校ではサッカー部で、男前な友達が多かった。好きな女の子に告白しても『性格はいいけど、顔がね』と断られていた。それからマスクが習慣化した」。コロナ禍によって、「不謹慎な言い方だが、『時代が追いついた』と思った」といい、「15年間で5000枚ほどマスクを消費した」と豪語する。

マスクが外せない斎藤さん
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 仕事への影響はないのか。「マスクOKなので、客と話す時も外さない。以前は営業をしておらず、コロナ禍の最中に始めた。社長や取引先から『マスクを外せるか』と聞かれても、『外すぐらいだったら辞めます』と宣言した」。一方で、「久々に会った客には『前の担当じゃない』と言われる。髪形を変えていたりすると、少し経ってようやく『あなたと話したことある』と思い出してもらえる」といったデメリットもあるという。

 それでも「外すメリットがわからない。周囲が『気持ちが伝わるから外したほうがいい』と言っても、外さなくても取れるコミュニケーションもある」と考えている。「外すきっかけが来るとすれば、パートナーができて結婚する時だろう。交際中は基本的に着けているが、結婚して初めて自信が持てるのではないか」と明かした。

■マスクを「外せない」心理、男女で違いも?
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