■六月病をどう避ける?どう抜け出す?
では、六月病を回避するにはどうすればいいか。益田氏は現代人のインプットの多さを問題視し、その上で脳を休める時間を作ることを推奨する。「今は勉強をしなくてはいけない仕事が増えた。世の中の人たちは仕事の変化も多くて疲れている。若い人だけではなく、ベテランの人もインプットする量が増えていて、AIを使って勉強している」と、脳をフル回転させる時間の多さに着目する。そのため、いかに脳に負担をかけない時間を作るかがポイントだ。
益田氏が勧めるのが「マインドフルネス」だ。心身のバランスを整える方法で、坐禅・瞑想などが実践方法に含まれる。「デフォルトモードネットワークと言うが、無意識に身を任せて脳が勝手に情報処理をしてもらうことが大事。自分で脳を使うと意識が動いてしまうので、無意識で働かせる。坐禅を組んだり、ゆっくり運動したり、登山したり。気持ちいいなと思いながらぼーっとしていると、勝手に脳が情報処理をしてゴミを出す。余白を作るというか、この時間をどう作るかがすごく重要だ。風呂でぼーっとするのもいいし、スマホを見ないようにすることもいい」と解説した。
六月病が進み、さらに深刻なうつ状態などにならないために益田氏は早めの受診を呼びかける。「いろいろな人に病院に来てもらいたい。薬を使う・使わないだけではなく、若い人は本音を話せない世の中なので、精神科医と世間話をするだけでもいい。親や学校の先生などとは違う価値観の人間に触れることで視野が広がるので、頭の整理にもいいので気軽に来てほしい」。
またかつて五月病をきっかけに双極性障害を経験したグラビアアイドル・麻倉瑞季は、病院選びや受診時期も重要だと述べた。「いろいろな人に『甘えだよ』と言われたせいで受診が遅くなったし、クリニック選びでも先生に当たりはずれがある。1人目の人がはずれで、病院に行く気力もなくなり、起き上がれない状態にもなった。クリニック選びも大事だし、早めの受診も大事。『精神病かも』と思うことは全然甘えではない」。
(『ABEMA Prime』より)

