■息子がゲイであることを受け入れられない母
「カミングアウトしたときの親の反応」調査によると、母親は「末だに受け入れられてない」が12.4%、「完全に拒否」が6.8%。父親は「末だに受け入れられてない」が10.9%、「完全に拒否」が7.8%。(電通タイバーシティ・ラボ「LGBTQ+調査2020」)
ヨシコさんは、平山さんのカミングアウトを受けて、「苦しい思いで人生を送るよりは、自分に素直に送ってもらいたい」と願うが、今でも「ゲイであることを受け入れることはできない」という。「親戚はみな知っているが周囲の人には自分から話すことはできない」「今でも彼女を連れてきてほしい」「結婚して子どもを作ってほしい」と思っている。
カミングアウトについて、平山さんは、「当時、自分を受け止めてくれているコミュニティがあって、最終的な砦は家族だと思っていた。やっぱり大切な存在なので、言いたかった。そのきっかけは勢いだったが、結果的に言えてよかったと今でも思っている」。
親に受け入れられないことについては、「素直なリアクションだと思うので、良い悪いじゃない。しかし、受け入れられないことと差別することは違う。受け入れられないこと自体は受け止める」との考えを示した。
当事者と家族を支援する団体「レインボーファミリー札幌」代表で、カミングアウトの経験を持つ、武藤義弘氏は「カミングアウトをして、親が受け入れられないのは、“カミングアウトのスタート点”として受け止めるべきだと思う」と語る。
また、「良くも悪くも、そこがスタートで、そのあとコミュニティの情報を与えたり、私の場合は母にゲイの友人をいっぱい会わせて、とにかくコミュニティに触れてもらった。意外と身近なところに答えはあるのかと思う」と述べた。
(『ABEMA Prime』より)
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