■視察側「事前のアポは必要ない」、クルド人側「『視察に来た』と言えば応じられる」
高木県議らは追跡に気づいて110番通報した後、武南警察署に逃げ込んだ。「1台の車に尾行されていたと思ったら、3台だった。停まった瞬間に前を囲まれて車を動かせなくなり、すごい剣幕で怒鳴られ、対話しようという雰囲気ではなかった。それが10分ほど続いた後、警察の人が出てきて、双方に話を聞いて解放された」と高木県議。
一方のメグミさんの説明は、「私たちも以前に警察に相談している経緯があり、恐怖を感じて110番しながら車を追跡した。視察という名目で怪しい車が通ったのは他のヤードの人たちも見ていたので、“あの車はどこに行ったのか”と探していた。その人たちが一緒のタイミングで警察署に着いて、ブロックするような形で停車した」というもの。
彼らが大声をあげていたことについては、「言っているのは、“なぜ何も言わずに視察をしているのか”“公務なら説明する責任がある”という点。議員さんが乗っている車だということは警察に着いて初めて知ったわけで、そもそもヤードで説明がなされていればここまで来なかったと思う」と訴えた。
県議らは視察に際し、「現象を見るための視察で、話を聞くようなものではない。車内からでも実情はわかる」「事前通告すると、日常風景を見ることは困難」と判断。高木県議は「(説明をしなかったのは)我々に落ち度があったことはあったと思うが、視察の事前に言う必要はあったとは思わない。公道から視察しているし、公共の場所に行っている。私有地に入ったり、周りからジロジロ見たりはしないのが我々のやり方だ。また、事前にアポイントメントを取ると、自然なものが見られないと考えている」と述べた。
タレントの田村淳は「今双方の主張をし合っても何も解決しないと思っていて。メグミさんが『公務の説明があれば納得できた』と言い、高木さんは『落ち度があった』と。まさにそこで、落ち度を改める姿勢が伝われば、今回の問題は解決するのではないか。一方で、仲間を呼んで探せと、3台の車で追いかける行為もおかしいと思う」と投げかける。
メグミさんは「結果として追い回して、恐怖心を煽ってしまったことは申し訳なく感じている。何かやましいことや隠していることもないので、当日に『視察に来た』となれば『わかりました』と応じることはできる。アポを取らなくても、その場に人がいたら説明するべきだと思う」と再度主張した。
■視察側の問題意識「今まで散々会話してきた」 共生策は?
